March 09, 2012
絶賛。
自分には出来ない演劇がある。出来ないって書くのは悔しいけど、自分がやるべきじゃないというか、自分の持ち味とは少し違うというか。
たとえば、ずっと短距離走だけをやってきたスポーツ選手が、サッカーに魅了されてサッカーを始めてみても、なかなかボールを扱うのは難しい。走るのは速いのに。じゃあやっぱり走るの専門でやろうよ。そんな風。
同じ短距離走の選手を見渡せば、すごくフォームがキレイな選手や、タイムのアベレージが安定している選手や、とにかく誰よりも速い選手なんかもいるので、それはそれですごいなぁと感心する。
でもやっぱりサッカーはカッコ良くて、ダイナミックだなぁ、好きだなぁって思って、熱心に観戦してしまう... 
たとえてみたら、そんな演劇。

最近観たひょっとこ乱舞とsundayは、僕にとってそんな演劇だった。
陸上選手が憧れるサッカーだった。
完璧な演劇作品なんてないから、完璧だとは言わない。
でも、圧倒的だ。
圧倒的な作品は強い。何せ圧倒的なんだもの。


僕は会話で圧倒的なものを作れるようにならなくちゃいけない。
短距離の直線ラインをストレートに走るだけで、人の重要な内臓を鷲掴みにできる作品を。
まだそこに可能性を感じられているうちは大丈夫だ。

ありがとう、素晴らしい作品。手からちゃんと音を出して拍手。絶賛したい。
diary |  1:45 AM