売込隊ビーム所属、劇作家・演出家、横山拓也のブログ
January 12, 2017
今週末、1月14日(土)、15日(日)はiaku「車窓から、世界の」三重公演(@四天王寺スクエア)が行なわれます。昨年10月末から稽古がはじまり、今週でようやく幕を閉じます。この俳優陣と、演出の上田一軒さんのおかげで、上演のレベルは相当高いものになっています。
今後iakuが再演を繰り返すレパートリー作品の一つに加わると思っています。


毎回思うのですが、自分の言葉で自分の作品を宣伝するのが本当に難しくて、客観的な視点を借りるとしたら、Twitterの感想まとめなどを参照してもらうのがいいのでしょうか。純粋な感想tweetのみ、約250件の投稿をいただいています。
しかし、ありがたいことに好意的な感想が多く、逆に信頼してもらえるか心配になったりもします。

せっかく書いてもらった感想に懐疑的になるという、この謙虚さをこじらせたような姿勢で興味を引こうとする演出に嫌悪感を抱かないでいただけましたら幸いです。
こういう書き口がiakuらしさ(厭らしさ)だったりします。


感想まとめを全部読んだらネタバレもあるし、もちろんダメ出しも拾っているので、以下、僕が〝宣伝させていただくのにちょうどいいな〟と思った感想を10件ほど抜粋し、アラカルトでご紹介。

本当に皆さん、褒める評の言葉が上手くて、次回再演時には企画書に流用させていただきたいくらい。
これだけ読んだら、本当に面白そうな芝居です。本当に面白いんですけど!



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『今回も脚本が緻密で美しかった。シリアスなシーンにユーモアも挟み込んで行く手法が毎回鮮やか。揺さぶり方が本当にうまい』


『エダニクの時もつくづく感じたけれど隙がない全方位型視点というか、弁証法的語りが極まっててめまいがするくらい』


『作品ごと毎回いい題材を扱っていると思う。的を得た会話から人物の距離感が掴める感覚になれるここの芝居は面白い。かなり技巧的なのだろうけど、その世界に取り込まれるというよりは、話から派生する情勢をあれこれ考えさせられるという意味で刺激に溢れている』


『観た人から是非にと勧められ。緻密な会話劇。どこに着地すればいいかわからないテーマに自分も巻き込まれながら固唾を飲んでついていった感じ。しばしば突っ込まれる笑いにはとてもほぐされました』


『あの渋い駅員さんが「流れんな」の兄ちゃんだったなんて。「エダニク」の先輩だったなんて。緒方晋さん、恐るべし』


『いつもiakuを観た後はズッシリと重い気持ちになるが今回は笑いが多くそうでもなかったと思ったが、観劇前後で受ける印象が変わるこのチラシを見て胸が痛んだ。美しいのがなおさら』


『iakuの演劇は私たちが相手に抱く印象がいかに表層的で思い込みに満ちているか思い知らせてくれる』


『最近見てるiakuは中学校とか高校生のときの自分にぶつけたい感じある。今、なう、学生さんたちにはどうかはわからんけど、見てみて欲しいなあ』


『駅のホームで繰り広げられる会話劇。笑いとシリアスの緩急がうまくて90分があっと言う間。「自分の命」のあり方について、思わずハッとさせられました』


『自殺した三人の女子中学生達に一体何が起きたのか!?寂れた現場駅のホームほんの世界の片隅で取り巻く者達の彼女達への様々な想いが交錯してぶつかり合い渦巻く胸に響く突き刺さる。打ちつける雨の様に静かで重い純度100%濃厚濃密な会話劇をまさに堪能した気分』



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というわけで、予約はコチラ


※[緊急招集!名古屋、関西の皆様へ]
名古屋や関西からも観に来ていただかないとお席が埋まらない模様です。招集かけさせていただきます。


特設サイト
diary |  13:18 PM
January 01, 2017
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diary |  0:00 AM
May 29, 2016
ドキュメンタリー映画「わたしたちに許された特別な時間の終わり」の監督で、チェルフィッチュの俳優でもある太田信吾さんに、今回の舞台「エダニク」を撮影・編集してもらうことになりました。昨年のカトリ企画との合同公演(iakuは岸田國士「葉桜」を原案にした「あたしら葉桜」を上演)で知り合い、その後「エダニク」や「人の気も知らないで」の戯曲を読んでiakuに興味を示してくれたので、ここぞとばかりに依頼しました。
ドキュメントを撮る映像屋さんで、かつ演劇畑にも籍を置いているということで、どんな風に舞台を撮影してくれるのか楽しみです。
本番期間中、会場にて予約販売いたします(価格未定)。
diary |  19:13 PM
May 26, 2016
今週月曜。
なかなか樹海から抜け出せない役者陣に対して、演出の上田一軒さんから全員にメッセージが送られてきた。
許可を取って、抜粋を掲載します。


「横山台本はいつもそうだと思うんですが、このエダニクという作品はアイデンティティに関する作品なんじゃないかと考えています。アイデンティティというのは、自分が何を選択し、どういう者であろうとするのか、ということです。特に俳優には、その人物が何にこだわり、何を背負い、何を大事に思い、何に必死になっているか、何を優先しているのか、ということを考えてほしいと思います。それによって登場人物たちが、ことごとく自己の実現に失敗していく様を描きたいと思います」


一軒さんは、俳優に答えを示さない。
ヒントだけを出して、とことん考えさせる。
自分で見つけないとモノにならないと考えているのかもしれない。
みんな手練の俳優陣だけど、苦心しているようだ。
緒方さんに至っては、初演から4度目だというのに。
だけど、樹海がグワりと開ける瞬間を何度も見て来たので(ときにそれが小屋入りしてからの場当たり中だったり、本番初日だったりもするんだけど)、僕は一軒さんの演出を信頼している。

今日は初通し。
僕は別件があって通し前に稽古場を後にしたのだけど、どんな出来だったろう。
明日は東京出張。
戻って来たとき、グワッと前に進んだ稽古場でありますように。
diary |  23:27 PM
May 26, 2016
東京公演劇場入り一週間前。稽古も大詰めです。
さて、今日はiakuの稽古場のこと、ひいてはiakuが目指している演劇について書いてみます。
先日Facebookで書いた内容を厚くして、もう少し丁寧に書いてみます。

〈目的ある演技〉
稽古場で演出家は、俳優の演技に「目的」を求めます。台本の筋をとらえた上で、このシーンでは「相手に許してもらおうとする」とか、あるシーンでは「相手を服従させようとする」とか。それぞれの役にそれぞれの目的があるから、芝居上で衝突が起きます。俳優は、折り合いをつけようとしたり、我を通そうとしたり奮闘します。もちろん台本がそういう風になっているのですが、「このセリフは悲しそうに言う」とか、「ここで怒るために徐々に怒りを溜めていく」という自分勝手な演技の道筋を立てるのはNG。自分と相手との関係の中で目的が定められ、その目的達成を目指すのです。

〈目的を阻害するもの〉
ところが、目的にそぐわないセリフが台本上にはたびたび登場します。演出家は簡単にセリフを変えることを選びません。それどころか、「この人物は相手のことが好きなんじゃないですか」とか「彼は大事なことを隠しているんですよ」というような、新たな条件を提案してきます。俳優にしてみたら本来の目的がどんどん阻害されていきます。その生きにくさの中にどう存在するべきか、格闘です。

〈iakuが目指すもの〉
考えてみると、我々は日々、そういうことにまみれて生活しています。正しいと思っていることになかなか辿り着けないもどかしさとか、簡単に断言することへの疑いや恐れとか。
iakuの芝居は舞台上でそういうことが連続で起き続けて、登場人物の一挙手一投足に目が離せなくなる、ということを目指しています。

iakuの現場でよく出てくる例えですが、ある舞台の本番中、テーブルの上のコップが倒れて、水がこぼれるというアクシデントが起きたとします。観客は、キャストの対処の仕方、こぼれた水の行方を、固唾を飲んで見守ります。そんな事態と同様のことを俳優の演技で起こす。それは、即興性だったり、ハプニング性だったり、そういうことではなくて、先述した「目的の衝突」から生まれたら面白いと思うんです。それがiakuの理想です。

「エダニク」がそんな理念の元に作られていることを確認しに来ていただけたら幸いです。

diary |  1:07 AM
June 10, 2015
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iakuの公演チラシをデザインしてくれている下元くんは僕と同じ高校、大学に通っていた同級生で、iakuの前の劇団も合わせて20年くらい公演チラシを作ってもらっている。
下元くんが東京で81designというデザイン事務所を立ち上げて、六本木にやたらシャレた事務所を構えた頃、中目黒に81BOOKSを作った。彼を含めてスタッフ3人の会社が事務所を2つ持つという無駄。だけど、81BOOKSには強烈なコンセプトがある。詳細は省くけれど、デザイン事務所が手掛けるオリジナル作品集の本屋さんだ。ほとんどがイラストレーターやフォトグラファーの作品集だけど、僕の戯曲短編集も作ってもらった。

81BOOKSでは「流れんな」のチラシ用の撮影をしたことがあるんだけど「ここで演劇やれないかなぁ」とずっと考えていた。下元くんも「何かやってよ」と言ってくれてたし、この場所に訪れる度に、その可能性を探っていた。
しかし、演劇っていうのはなかなか厄介な芸術で、ポンっとやれるものじゃない。
展示や上映じゃなくて、上演なのだ。何十人もの人(お客さんも含めて)のスケジュールを合わせなければいけない。

リーディングくらいなら出来るかな...と思っていたけど、「人の気も知らないで」ならギャラリーやカフェ、ときには劇場ロビーでもやったことがある作品で、汎用性の高さは半端ない。そう思っていたら、今回の出演者の日沼さくらさんが作品に興味を示してくれた。
ガプリヨツは役者だけのユニットということもあり、ミニマルな予算感という部分でも81BOOKSなら協力してもらえる可能性がある。ミーティングを重ねて今回の公演が実現した。という経緯。

その公演が先週終わった。
思った以上に空間の使い方に苦心したし、役者も劇場とは違う観客との距離感や一体感に戸惑った。
オーナーの下元くんでさえ、当初僕に「何かやって」と言ってたときに想定してたものとは違ったと思う。
だけど、何人ものお客さんからこの空間での上演を評価してもらった。
ピッタリだったと言ってもらったし、見方を強いない印象が良いとか、劇場やカフェとは違うアーティスティックな空気づくりが良かったとか、そんな感想をもらった。
作品と俳優もはまり、公演の評判も上々だった。
大変だったけど、良い公演だった。

この81BOOKSは、今年の9月で閉じちゃう。
元々2年のプロジェクトでスタートしたお店で、予定通り潔く2年で閉めるという。
素敵な場所だし、もう少し続けてほしいなあ、なんて、僕みたいな外野は簡単に言うけれど、そういうわけにもいかないよね。
もしかしたら何年かして、彼が別のプロジェクトを立ち上げる可能性もあるじゃない。勝手に期待しておこう。

とりあえず、今年の「人の気も知らないで」はこれで終了。来年もまた何らかの形でやれたらいいね。

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diary |  11:02 AM
May 12, 2015
(その1)
札幌でラボチプロデュース「人の気も知らないで」の滞在製作を終えた2日後、今度は東京でガプリヨツ×横山拓也「人の気も知らないで」の製作がスタートした。
大阪と東京を行ったり来たりになるので5月下旬までは稽古は疎らになるのだけど、同じ作品を違う役者で期間を空けずに取り組むのははじめての試みで面白い。
会場は中目黒の81BOOKS。
81BOOKSはこのサイトや演劇チラシのデザインでお世話になっている下元浩人氏(81design)のプロジェクトで、作品集の製作と販売、そしてギャラリーとしても使用できるスペース。
一度81BOOKSで何かやれたら良いなーと思っていたところに、ガプリヨツからの依頼があって公演が実現した。
本作は、過去に、大阪のカフェスロー大阪、そしてコモンカフェ、名古屋のモノコトという雑貨屋さん、東京で今は無きセンティオ、そしてサンモールスタジオなどの小劇場、城崎でカフェ木もれび、福岡で紺屋ギャラリー、熊本でギャラリーADO、仙台はパトナシアターのロビー、札幌ではオノベカとシアターZOO、京都で壱坪シアタースワン、三重で津あけぼの座...と、あらゆる会場で行ってきた。
セリフ劇の形態でこんなにフットワークの軽い作品は珍しいかもしれない。珍しくはないかもしれないけど、こうやってツアーを実践してこれたことは稀有だと思う。海外でやることも不可能じゃないよね。

(その2)
iakuとしては、11月の新作「walk in closet」に向けてドシドシ動いている。
ゴールデンウィーク中に若い俳優を対象にした出演者オーディションを行った。応募数は25人くらいで多いのか少ないのか分からないけど、力のある俳優たちが集まってくれた。
オーディションでは去年のエーヨンオアビーゴでやった「クローゼット」の台本を使用し、主演の林英世さんに相手役をやってもらった。英世さんにはずーっと喋りっぱなしにさせてしまって申し訳なかったけど、おかげでこれぞという人と出会えた。情報公開はいずれ。

(その3)
今週末に劇作家協会関西支部による「関西版 月いちリーディング」が開催される。関西支部の運営委員の一人である僕もがっつり参加する。
会場がコモンカフェということで、昨日、僕が代表してコモンカフェの講習を受けてきた。過去にコモンカフェでイベントをするときは僕以外の誰かが管理責任者としてついてくれていたのだけど、運営委員のメンバーの中にはコモンカフェの講習を受けた人が誰もいないの、会場を提案した僕が行きがかり上講習を受けることになった。
コモンカフェの山納さんと久しぶりに会ったので、講習終わりで一緒にゴハンへ。山納さんは企画力に優れた方で、それを実践する能力も高く、喋っているとたくさん刺激をもらえる。有意義な夜だった。

(その4)
最後はプライベートなやつ。
僕は中学2年生まで千葉にいて、中3で大阪に引っ越して来た。
中2のときに好きだったクラスメイトの女の子と、大阪に引っ越してきてから大学2年くらいまでの6年間、手紙のやりとりをしていた。いわゆる文通というやつだ。
大阪の家で長年放ったらかしにしていたロッカー(高校3年間使用した靴用ロッカーを卒業時に持って帰ってきたの)を処分しようと思って、15年ぶりくらいロッカーの錠を開けたら、その手紙がごっそり出てきた。
あまりに懐かしくて全部読んでしまった。
だから今、精神だけ思春期真っ只中にいる。
こちらが送った手紙も合わせて読みたいのだけど、それを叶えようと思ったら探偵ナイトスクープにお願いする以外に方法がない。
多分処分されているだろうな。むしろ手紙残してる僕が気持ち悪いという。
でもどうにか手に入れて、この往復書簡のリーディング公演をやりたいよ(誰が興味あんねん!)。
diary |  16:25 PM
April 16, 2015
札幌は今日からしばらく雨続きの模様。
昨日は自転車日和だったので、少し早く出て北海道大学を散策した。いいとこだ。今回の出演者の柴田ちーやんは北大卒業生で、
「夏になったら緑がきれいで外国の大学みたいですよ!」って言ってたけど、
本州の人間からしたら「北海道の大学」という表現で過不足なしだと思う。

「人の気も知らないで」稽古の日々。
まだ一週間しか経ってないのに、役者陣の準備の素晴らしさで進みが良い。
僕は書いた張本人であるし、3年連続で上演して実に40ステージ以上をやってきたわけで、「人の気も知らないで」については世界で一番詳しい人間だ。
だけど、達子さんも佐保さんもちーやんもこの作品に対してとても熱心に取り組んでくれていて、僕よりもするどい考察を突き付けてくるときがあってワクワクする。
公演詳細はコチラ→http://www.sapporo-engeki.com

稽古に加えて、土日は戯曲講座を組んでもらったり、今回の企画の一環で演劇ワークショップをやらせてもらったりとまあまあ予定があるのだけど、それ以外は滞在スタジオの部屋でラジオを聞きながら仕事している。Salyuの新曲ばっかり流れてる。毎日同じ局のラジオを聞くなんて学生時代のようだ。
diary |  0:00 AM
February 03, 2015
2月になった。
2月末になったときに、「2月短い!」などと嘆かないことをここに宣言しておく。
生まれてから38回も2月の短さを経験しているのに、どうして毎度毎度その感覚を覚えていないのだろう。冬に真夏の暑さをきちんと思い出せないのと同じか。

それにしてもぎゅうぎゅう詰めの2月である。
仕事が落ち着く頃には温かくなっていると思うと頑張れそう。
ご褒美が「春」だなんて、とても経済的だね。





diary |  16:10 PM
January 20, 2015
近況。
来月からの公演ラッシュを前に、比較的のんびりとした1月。
担当しているいくつかの戯曲講座がゴールに向かっていて、受講者の皆さんの戯曲を読む日々。なんやかんやで、1月は他人の戯曲を30本は読んでいる。ブラッシュアップしていく作業なので、1回読んで助言、改稿されたものを更に読んで助言...を繰り返す。いやはやなかなかの時間泥棒。
あとは新作「あたしら葉桜」の原案となる「葉桜」(岸田國士)を暇を見つけては何度も繰り返し読んでいる。
もう書き出さないといけないのだけど。
この1月が勝負なのだけど。
でも大丈夫。月末までに初稿をあげるつもり。
「でも大丈夫」の根拠は、ない。
この公演のチラシが仕上がって来て、配布が始まっているみたい。
カトリ企画×iaku合同企画〜「紙風船」から90年。岸田國士の今〜 という企画名からちょっと固そうな印象があるかもしれないけど、いつもやってるセリフ劇ですよ。
はじめて金沢での公演もあるので楽しみ。金沢の詳細はもう少しお待ちを。
東京・大阪公演は2月1日チケット予約開始。

diary |  15:35 PM
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