売込隊ビーム所属、劇作家・演出家、横山拓也のブログ
August 02, 2013
12月のiaku vol.4「目頭を押さえた」三重・東京2都市公演のチラシ写真撮影。
夏の物語なので、夏に写真撮影...というわけでもなく。上演は冬だし。
まあ色々と制作的なスケジュールでこの時期に撮影ということになった。
「流れんな」のときよりはマシかもしれない。あれは6月末本番なのに、1月中旬に撮ったから。

今回もカメラは堀川氏に依頼。
堀川くんは去年のABCホールプロデュースのときはチラシのデザインも担当していたのだけど、iakuでは下元氏がデザイン、堀川くんは写真という組み合わせでお願いしているの。

今回も素晴らしい写真を撮ってもらった。
なんと言っても被写体がね。かわいいよね。

記録用にと思ってiPhoneで写真撮ってたら、いゆりちゃんから「横山さん撮り過ぎ」と指摘された。
完全に趣味で撮ってたと思う。


だけど見て、この写真。僕だけのために向けられた笑顔。↓

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その様子を後ろから堀川くんに撮られるという。↓
 
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まあ、僕もすっかりオッサンというわけです。

チラシは9月に完成予定。
これって関西で配る予定あるのかしら...ないのかしら...。
diary |  23:06 PM
July 10, 2013
「流れんな」大阪公演、福岡公演、共に終了いたしました。
ご来場くださいました皆様、そして、キャスト、スタッフ、関係者の皆様、本当にありがとうございました。
強い作品になったと思います。

iakuとしては、今年は夏に「人の気も知らないで」、冬に「目頭を押さえた」の再演を行います。
消費されにくい演劇作品の繰り返しの上演を目指して。
「流れんな」の今後の展開にもご期待ください。

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撮影:堀川高志(kutowans studio)

diary |  2:08 AM
June 27, 2013
iakuは大人のエンターテイメントを作っている。
エロい意味ではない。
大人って、自分の中に存在する野望とか、悪意とか、羞恥心とか、虚栄心とかを巧みに隠して生きている。
巧みに隠しているのに、たまに垣間見えてしまう。
その見えちゃったものを、見ないフリしたり、冗談ぽく指摘してみたり、開き直ってみたり。
そして、そんなやりとりを上手に忘れるようにして生きている。
嗚呼、人間味溢れているなぁ。
「人間味」っていう言葉が好きだ。
それが現れる瞬間を見て、愛おしくなる。
自分ではそんな瞬間おくびにも出したくないのに、他人のそれは慈悲の心で受け止めたい。見つめたい。
演劇なので、そうやって現れたモノから口論を発生させて、醜い姿や哀れな姿をジロジロ眺めてもらう。
っていうのが僕の作品の「核」。
「人間味」が笑えて泣ける。
そんなエンターテイメント。


八尾プリズムホールが広いので、まだまだたくさんのお客さんが入れます。
これが今一番言いたいことです。
diary |  20:26 PM
June 25, 2013
大阪公演直前。「流れんな」に関する動画やサイトを並べてみました。

◎出演者&演出&作家からのメッセージ動画です→出演者メッセージ

◎稽古場の雰囲気を垣間見てください→稽古風景動画「駒田くんもグリグリやったろか」

◎昨年、横山拓也・上田一軒コンビで好評を博したABCプロデュース第3弾!→「目頭を押さえた」感想まとめ

◎3度目の上演となった「エダニク」も横山・上田一軒コンビ! iaku vol.2→「エダニク」感想まとめ

◎密かに動いているiakuのブログ。主にTwitterのまとめです→公演ブログ

◎これは、裏稽古場日誌と言っても過言じゃない!一軒さんと守さんを中心に→今日のスクエア

◎稽古場見学会に来て下さった方がブログに記事を書いてくれました!→稽古場見学会レポート
diary |  9:20 AM
June 24, 2013
「流れんな」の大阪公演、福岡公演のそれぞれ初日の回の終演後に、ゲストをお迎えしてアフタートークを開催します。
終演後5分くらいで開始して、時間は20〜30分程度になる予定です。

大阪公演では、情報誌「プレイガイドジャーナル」の編集長を務められ、その後も関西の小劇場の様々な公演、企画、出版に関わって来られたエディター・プロデューサー・演劇評論家の小堀純さんをお迎えします。良く飲みに連れて行ってはもらっているものの、舞台上でシラフでお話しするとなると緊張します。一軒さんも引っ張り出して、僕らが関西小劇場に関わり出した17年前辺りの話〜そして今、みたいなトークにしたいと思います。

そして、福岡公演では、熊本の劇団きららの主宰で劇作家・演出家の池田美樹さんと、わたくし横山拓也が、作品の話、地域演劇の話、他地域ツアーの話などを中心にお話ししたいと考えています。池田さんとは、サキトサンズ熊本公演でニアミスして、その後、長崎のRAWWORKSの公演「素敵じゃないか」(池田さん演出)のときにお会い出来て、ゆっくりお話ししてみたいと思っていたので、今回のゲスト出演を受けていただいて本当に嬉しいです。

お時間ございましたら、ぜひ公演後のトークまでお楽しみいただけましたら幸いです。


◎大阪公演【6月29日(土)19時公演】
ゲスト:小堀純(編集者)
ホスト:横山拓也、上田一軒

◎福岡公演【7月5日(金)19時30分公演】
ゲスト:池田美樹(劇団きらら)
ホスト:横山拓也 
information diary |  11:00 AM
June 13, 2013
東京のタカハ劇団がはじめて大阪で本公演を打つ。
僭越ながら、パワープッシュ推薦文を書かせてもらいますよ。
僕ファンだから!

作演の高羽さんとは3年くらい前にお仕事でご一緒して、それからタカハ劇団の本公演3本、他団体に書き下ろした作品を1本観させてもらったことがある。
たぶん関西演劇人の中では高羽作品について最も詳しいだろう僕です。
だから説得力3割増でお伝えしたい。

「ブスサーカス」の再演。
去年、渋谷のルデコで上演したのを観たけど、すごい面白かった。
女優陣抜群に上手い。
登場人物全員〝顔が〟じゃなくて、〝人間が〟ブスなの。醜いの。哀しいの。
女性という「動物」が僻地の密室で蠢く。狂気にさらされる。
僕の好きなイヤ〜な空気の会話劇だった。
それでいてきちんとエンターテイメント。そうでなきゃね。
本当に高羽さんてその辺のバランスの取り方が巧み。
めっちゃ恐いのに笑えるんだもんなー。
痛々しい人間関係を観察するのが好きな人、たまらんと思います。
僕もそっち系なので微妙なライバル心ありますが、東京の劇団で面白いところを教えてって言われたら、必ず名前を挙げる劇団です。


去年、僕はiakuの活動方針に則り、大好きな東京の劇団、箱庭円舞曲の大阪公演をサポートさせてもらったけれど、タイミングが合えばタカハ劇団のプッシュイベントなんかも組みたかったくらい。
自分とこの本公演と時期が重なってしまったのでiakuとしては絡めなかったけど、個人的には本当に観てほしいと思う。
6月21日〜24日@インディペンデントシアター1stにて。

去年コモンカフェで箱庭円舞曲観てくれた人(もちろん本公演も)、今年中之島文化祭でオイスターズの短編観てくれた人、分かってもらえると思うんですが、僕の推薦枠の信頼度って高くないですか?

大阪でこういう作品がたくさん掛かって、〝嫌な感じ〟の会話劇の評価が高まって、iakuにもお客さんが流れてきますように!
と、いつも最後は自分とこの宣伝と願望で〆。
diary |  10:57 AM
June 07, 2013
小回りのきくコンテンツが増えてきた。
三人芝居に書き換えた「人の気も知らないで」、「仮面夫婦の鑑」(旧題「紛れて誰を言え」)、リーディング「LOOP」、場合によっては「エダニク」もそうかもしれない。
サキトサンズの「梨の礫の梨」、カトリ企画で黒岩三佳さんと作らせてもらったリーディング「お岩」も。

これらの作品、元々はすべて依頼があって作らせてもらったものばかり。
おかげで、急にいただいた企画でも受けられるし、サイズもそれぞれなので対応しやすい。
順次発表していきますが、今年9月、10月、11月と、上記作品の中から何作かやります。
色んな地域でやります。
diary |  10:53 AM
June 03, 2013

サキトサンズ「梨の礫の梨」岸和田公演。

30ステージを越えて、芝居は何かのスポーツの「決勝戦」のようになってきた。

十分にトレーニングを積み、散々試合をこなしてきた者(演者)による最終決戦。

戦う相手は共演者でもなく、お客さんでもなく。強いて言えば「作品」との戦い。

決勝までくると勝ち負けは関係ない。だけど、名勝負と言われる試合にしてほしいと願う。

きっとそれは大丈夫だろう。

ここからは毎ステージが決勝戦。

うん。

なんか上手いこと言えて満足。



そんな僕は昨晩幕が開いたのを見届けて会場を離れた。

「あとは任せた」

ちょっとカッコイイ感じで去ったつもりが、和泉大宮の駅でICカードのチャージでトラブって足止めを食らう。

こんなことなら本番観れば良かった。

diary |  10:23 AM
May 30, 2013
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僕のキャスティング能力は非常に高いと思う。自画自賛。
当然「当て書き」もハマる。
関西でも、自身の劇団や多様なフィールドで力をつけてくれている俳優さんがたくさんいて、
iakuのような個人ユニットにとっては大変ありがたいことだ。
その中でも今回の5名の出演者。
質が高い。
質が高いだけに、一軒さんの「待つ」演出に苦悩する姿を見るのも楽しみだ。

昨日は久しぶりに一軒さんと二人で演劇にまつわるエトセトラをたっぷり話せた。
一軒さんの演出は指示しない。語らない。
役者が台本に書き込んだ文字は、役者の思考をストップさせる。
それが答えになって、その〝正解〟を追う芝居をすると、それは予定調和なものになる。
人はもっと複雑なんだ。
曖昧な記憶、情感、思考で言葉を発するものだ。
はっきりしているのは、瞬間的に身体や精神が感じ取る意識だけ。

印象的だった一軒さんの言葉。
「役者は自分の演技を全部管理したがる。だけど、管理出来ないところをつまえていかないと豊かな時間が流れない」

俳優は大変だ。
指示はされない。だから自分の中で何かを決めて演技に挑む。だけど決めた演技は豊かじゃない。濃密な時間が生まれるまで繰り返しやるだけ。

この演出。戯曲が生々しくないと成立しない。
幸い、僕が書くセリフは「人間の言葉」だ。と自負している。
俳優が簡単に扱えない、演出家が濃密な時間を見つけられる、そんなセリフを書きたい。
その上で小難しくないものを。
複雑な要素が盛り込まれた上で、きちんと構成された戯曲にする。上質な大人のエンターテイメントに。

「流れんな」はきっと濃厚な作品になりますよ。
diary |  9:38 AM
May 27, 2013
サキトサンズ「梨の礫の梨」の全国武者修行ツアーがスタートして、来週の岸和田公演でちょうど1年になる。
これまで一緒に芝居を作ったことがなかった、宮川サキねえ、Sun!!ちゃんのお二人と、こんなに長く一つの作品と向き合い続けるとは誰が予想しただろう。
6月2日、岸和田公演初日に30ステージ目を迎えるという。

去年の大阪公演(@ムーブファクトリー)での初日のことを思い出す。
お客さんがこの芝居をどう観たらいいのか探りまくっていた。
だって、sundayの「宮川サキ」とミジンコターボの「Sun!!」が二人芝居やるっていうんだから、関西のお客さんだったら賑やかで楽しいお芝居が観れるって思いますよ。
僕だってそう思う。作演も売込隊ビームの横山だし、きっとコメディだろうって想像する。

台本の仕上がりが遅かったこともあって、稽古は綱渡りで進んだ。
稽古最終日まで本番のイメージを掴めないまま初日を迎えたような気がする。
概ね僕の芝居って初日の感じがイメージできないことが多い。
「エダニク」初演のときもそうだったし、「目頭を押さえた」のときも役者が全員不安そうだった。
「梨の礫の梨」も例外ではなかった。
初日。水を打ったように静まり返っている客席に、演者の二人にしても、少なからず動揺があったと思う。
初日終わってからの飲み会の重苦しい空気は未だに僕の中でトラウマになっているくらい笑
大阪公演は約2週間のロングラン。
最初の週末までは不安定だったと思う。大阪公演の折り返しくらいで、ようやくこの芝居が観た人のどんな情感に響くのかが分かってきたような感じだった。
ああ見えてシャイなサキねえと、気遣いのかたまりのようなSunちゃんと、皮肉屋の僕が微妙な距離を保ちながらも、家族のように作品と付き合って行く。
大阪公演は最終的に良い評判をいただくことが出来て、この作品で全国を回ることも確認し合えた。

そして最初の遠征地は京都(@一坪シアタースワン)。京都では、深海を進むような息詰まる「梨の礫の梨」になった。

続いて東京(@下北沢「劇」小劇場)。大阪公演で成熟した頃に演出を戻しつつ、やや広い劇場空間を意識したアプローチ。一旦完成形を見た、と思ったけど、それは錯覚だった。まだまだこの芝居は進化する。

年が明けて九州ツアー。3日連続、移動&乗り打ちの過酷なツアー。福岡(@紺屋ギャラリー)では正直粗かった。お客さんが温かかったから綻びは隠されてしまったけど、僕はかなりイライラしながら観ていた。

そして熊本(@ギャラリーADO)。福岡のダメ出しがきつかったこともあってか、役者の集中力は相当高かった。会場が民家の2階で周囲の騒音がすごかったけど、僕はこのときの芝居の強度が今でも印象深い。

九州ツアー最終日は長崎(@宝町ポケットシアター)。ブラックボックスの小さい劇場だったので、芝居が濃密だった。途中、船の汽笛が遠くに聞こえてきて、異世界に連れて行かれた。

そして、今回の初夏ツアー。まずは北海道(@よりどこオノベカ)。お客さんと呼吸を調整し合うような、慎重な芝居運び。悪くない。1年近くやってくると、こうやって芝居が固まってくる。でも、この作品は芝居を固まらせたらダメなのだ。1ステしかないので、これで良かったと思うけど、「梨の礫の梨」は会場と一体になるところまで持っていきたい。

三重(@津あけぼの座)は劇場で3ステ。初日が出色の出来であったとTwitterで書いたくらい、僕は震えた。2ステ目は少しお客さんのノリが良過ぎて綱引きが難しかった印象、3ステ目は慎重さから京都公演の頃の深海へ向かいかけてしまう。それでも、この三重公演は、俳優二人にとっても僕にとっても「作品が愛されている」「作品を愛する」ことを再確認できた公演だったと思う。


各公演前に当然稽古があるんだけど、二人の台本がボロボロなのが泣ける。
僕の二転三転する演出が書き込まれた台本は、もう見直そうとしてもどれが最新の演出か本人以外は判断できない。
三重公演を観てくれた津あけぼの座の油田さんや、三重文化会館の松浦さんが、DVD(大阪公演収録)で観たときよりも、芝居のヌキが効いてて成熟してきている、ということを言ってくれて、そうか、これが1年間ひとつの作品に向き合ってきた成果か、と思った。

まだ過程だと思っているので、感傷的になるタイミングじゃないけれど、「1年」は僕ら的には節目であることは間違いない。
岸和田公演は、中崎町で観てくれたお客さんが比較的来やすい距離じゃないかと...
サキトサンズと一緒に1年の節目と、成長、修行の成果、みたいなものを共有しませんか?

※参考...「梨の礫の梨」感想まとめ
diary |  22:47 PM
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