April 06, 2012
お気に召すまま。
さて。
本日は劇団ひまわり18期研究科卒業公演の初日。
売込隊ビームが2008年にメイシアターさんのshow劇場シリーズでやったシェイクスピア原作の「お気に召すまま」を上演する。

「お気に召すまま」の稽古がスタートした頃、まだ「紛れて...」も「庭」も「人の気も知らないで」も動き出していなかった。今、既に2本が終わっている。新作台本も大小2本書き上げた。
そう考えると、「お気に召すまま」に掛けている時間の長さと言ったらない。
正直言えば、そのくらい時間が必要なメンバーでもある。何せ「研究科」だ。演劇に関することを色々と研究しながら進めてきたということだ。
僕は劇作家であり演出家だけど、どちらかと言えば前者の肩書きで演劇に関わることが多い。
しかし、研究科では、後者の能力を問われる。
僕も僕自身の演劇観を研究しながら取り組んできたかもしれない、って今になって思う。


シェイクスピアは偉大な劇作家であり、俳優でもあった。
400年前のことだから分からないけど、俳優としてのシェイクスピアの人気もすごかったという話がある(彼については諸説あるので、今は都合の良い部分だけ使って書いてます)。
俳優はいつも前のめりだ(これは持論)。
俳優が書いた〝本〟への取り組みは、ある程度の冷静さと客観性が必要だ(これも持論)。

それを劇作業を大事にしている「兼演出家」の僕が研究しながら取り組んだ数ヶ月。
自分で脚色しておきながら、自分が演出家として大事にしている「メッセージとメタメッセージのバランス」がほとんど使えない台本への取り組み。
ここ数日肩に乗ってる重たいナニかは、たくさんの舞台を並行してしまったツケだと思っていたけど、実は「お気に召すまま」との格闘によるものだったかもしれない。

それが、昨晩ゲネプロを観て、ようやく解き放たれた気がしている。

水準の高いビームの役者陣と関西の名だたる俳優さん、一線のスタッフ陣で上演した4年前の「お気に召すまま」とはまったく違う作品になったけど、すごい〝剥き身〟の「お気に召すまま」が生まれた。(誤解されそうだけど、今回のスタッフ陣だって一線の方々です、念のため)


残席状況は分かりませんが、興味のある方は問い合わせてみてください。
ウィングフィールで日曜日まで。
詳細は劇団ひまわり大阪webにて。


diary |  10:00 AM