売込隊ビーム所属、劇作家・演出家、横山拓也のブログ
August 31, 2011
遅ればせながら、真夏の極東フェスティバルが全日程終了した。
感慨深い夏フェスだった。
まだ終わってないような気がして仕方ない。
まだまだ「エダニク」をたくさんの人に観てもらいたいという思いだ。
以下、非常に個人的な回顧と感謝の記述です。
「エダニク」チームの一軒さん、原くん、夏くん、緒方さん、お疲れ様でした。
拙作を魅力的にしてくれた4人だ。
特に東京で俳優の評判がすこぶる良かった。
三者三様。だけど全員が評価された。これはとても嬉しいことだ。
特に真夏の會のお二人には、「エダニク」を東京に持っていってくれたことに深く感謝したい。
また依頼してくれないかなぁ。
一軒さんとのコンビも、何らかの形でまたやれたらいいなぁ。これはきっとやるだろうな。
そして、「サブウェイ」チームの林くん、役者の皆さんもお疲れ様でした。
ライバル心とかじゃないけれど、この2作品を並べることができて刺激的だったし、楽しかった。
林慎一郎氏の才能に慄いた。同い年で、クレバーな面もクレイジーな面も完全に上をいかれている。
でも、さほど悔しくはない。だって僕には端から出来ないことをやっているクリエイターだから。
彼の今後の作品を観ることが楽しみだし、僕も胸を張って観てもらえる作品をつくりたい。
それと、スタッフの皆さんにも感謝。
特筆すべきは制作の尾崎くん。彼とは大学の同級生で、しかも学科まで一緒という、互いに稀有な存在なのだけど、在学中はあまり関わることがなかった。卒業後は、彼が制作でついている芝居を観に行ったときに目礼をする程度の間柄だったのだけど、今回現場を同じくして、ようやく望んでいた形で仲間になれて、10年越しの雪解けというか、別に隔たりがあったわけじゃないのだけど、これはもう個人的にとても悦ばしいことであった。握手!
最後に、伊丹、東京共、ご来場くださいました皆様にも御礼を申し上げたい。
本当にありがとうございました。
togetterにて、エダニク東京公演のtwitterの感想をまとめたので、お暇なときにご一読いただけたらと→
真夏の極東フェスティバル「エダニク」東京公演感想まとめ
そしてそして、「エダニク」の劇評を日経新聞夕刊(8月30日付)に掲載していただいた。
「空と私のあいだ」に続いて、本当にありがたい。
というか、嬉しい。自慢したい。こんなときこそブログがあって良かったと思う。
さ、次に向けて動き出そう。
次の舞台は9月16日より劇団ひまわり研究科公演の作演出。ってもう2週間しかないよ。
August 20, 2011
MONOの土田さんが所属されているCubeの企画で、10月から「劇作解体新書」という連続公開講座が開催される。
毎回、ひとつの戯曲を取り上げ、その作家さんを招いて土田さんがナビゲーターとなり作品を分析するという企画。
これは面白そうだ。
しかもゲストの作家さんが土田さんならではの人脈で選ばれていて興味深い。
そのメンバーは、小林賢太郎さん(ラーメンズ)、倉持裕さん(ペンギンプルペイルパイルズ)、長塚圭史さん(阿佐ヶ谷スパイダース)、ケラリーノ・サンドロヴィッチさん(ナイロン100℃)の4名。
すごいラインナップだ。
講座は全5回。
一回目は土田さん自身の作品を解体する。
というわけで、土田さんからお声を掛けていただき、僕が第一回のナビゲーターという大役を務めさせていただきます。
ひー。
十年来の土田作品ファンということだけが頼りだ。
人前で喋れるように、まず気管支炎を治そう。
Cube produce「
劇作解体新書」
講演日程&ゲスト
10月17日(月)土田英生「なるべく派手な服を着る」(ナビゲーター:横山拓也)
10月21日(金)小林賢太郎「TEXT」
10月23日(日)倉持裕「鎌塚氏、放り投げる」
11月7日(月)長塚圭史「(未定)」
11月8日(火)ケラリーノ・サンドロヴィッチ「すべての犬は天国へ行く」
※各日18時30分開場 19時開始
(本講座は上記各戯曲について作家自身が解説していくものです。事前にお読みになってご参加下さいますようお願い申し上げます)
会場
CBGKシブゲキ!!
料金
1回¥4500 テキスト代1回¥500
全5回通し券¥15000 テキスト代込み
【チケット一般発売開始】2011年9月9日(金)予定
詳細はCUBEオフィシャルサイトにて。
August 18, 2011
August 18, 2011
江坂で朝から夕方近くまで稽古して、図書館に寄ってTMネットワーク、ボアダムス、清水ミチコのCDを借りて帰る。節操無い選択。あと、伊藤潤二の漫画と、BRUTUS、日経エンタテインメントといった雑誌を借りる。ハァ、図書館万歳。
21時頃から繰り出すも、いつものスタバが混雑していたので、他所のやたら暗がりのカフェで23時半まで仕事をし、視力に負荷をかけて帰ってきてから、どういうわけか「男はつらいよ 純情編」を鑑賞して、奮起してもうひと仕事ときている。拍手。
そわそわするのは、返さなきゃいけないメールを返せていないような気がしてならないからだ。いくつもメールアドレスを持つもんじゃないな、と思う。来週の東京までに片付けなきゃいけない仕事がいくつか。東京の前に修善寺の友人宅に寄り道して温泉に浸かるのが楽しみでならん。
それにしても風邪が治らない。気管支炎とのことだ。一昨日、薬が切れたので病院に行ったら、御多分に洩れずお盆休みだった。それ見越してたくさん薬出してくれよ、先生。いつもらったか分からない漢方薬を飲んで様子を見ている。次週、温泉で湯治と洒落こもう。
August 17, 2011
タイミング的には真夏の極東フェス絡みで「エダニク」のことを書くべきなんだけど、
「空と私のあいだ」の劇評を日経新聞に載せていただいて、その記事のコピーをもらったからこうやって自慢げに紹介しているわけ。なんせ親も喜ぶ日経なのだ。まさかの僕の写真。
拡大版は
コチラ。そして、この劇評を書いてくださった九鬼さんが、なんと「エダニク」も記事にしてくださるということで、感謝でいっぱい。今24時間テレビやってたら全財産寄付する勢い。そいつは危ない。
来週は王子小劇場にて「エダニク」。
マキノさんや佐藤信さんに手紙を書いたり、本広監督にtiwitterからメッセージ送ったりして、地道な広報活動をする夜。
あ、本広さんから返信きた。
August 04, 2011
お宿にチェックインした後、特に行き先も曖昧なままドライブに出ると、
風力発電所の風車が見えてきた。
運転する僕に、きんちゃんが言う。
「よっこん。あの真下に行きたい」
【謹ちゃんの提案→横山の判断】という構図が、実は売込隊ビーム内にはよくある。
演劇を作っているときはノリ一発というわけにはいかないので吟味する僕だけど、
こういう旅先なんかでは、その直感力に瞬発力で返したいと思うわけで。
とは言え、ああいう施設はそれなりに厳重に囲われているはず。
「いやぁ、入られへんのちゃう?発電所やし」
と、言いながら、見え隠れする風車の方向に車を向かわせる。
丘陵を越えると、そこには何基もの風車が立っていた。
「おお!」
それは、意外にも『剥き出し』だった。
畑の間の道を進んで、真下に行った。
本当に真下。
周囲の住民の方々は低周波音なんかでお悩みになられているかもしれないのだけれど、
はじめて見るそれに興奮を隠せない一同。
僕もその一人。
お台場で見たガンダムよりでかかった。
そして、その並び方が「徹底的に手足」の設定のようで。
上の写真だと、そのデカさが伝わらないと思うので、最後にコチラ。
August 02, 2011
7月最後の週末、ビームのメンバーで北陸に温泉旅行に行ってきたのだよ。
劇団でどっか行くのなんて久しぶり。
公演パンフレットの企画で北海道に行ったのと、トレジャーハンティングをしに淡路島に行ったのが大学のとき。
で、今は無き劇場、rise-1の企画のために短編芝居の合宿稽古と称して高浜の海に行ったのが2002年。
パルテノン多摩フェスに出たとき最終日までの空き日を使って千葉県の鋸山に登ったのが2005年。
だから、実に6年ぶりか。
純粋な旅行っていう意味では今回初めてかもしれない。
いやぁ、普通に楽しかった。
このメンバーで東尋坊とか行くとは思わなかった。
下の写真は2日目にきんちゃんの提案で行った「渚ドライブウェイ」。
波打ち際に砂浜の国道(!)があって、レンタカーをいいことに、車で海に入るという暴挙も。
細かいこと書き出すとキリがないのだけど、もうちょっとだけ。
続きは次の記事で。
July 24, 2011
明日から高校生戯曲講座を担当する。
そうか、もう学生さんは夏休みなのか。
高校生はみんな最強だから、気合い入れていかなきゃいけない。
高校時代を振り返ると、自分が属していたグループが一番面白い、もしくは一番変わっていたと思ってしまう。
僕もそうだった。
でもみんなそう思っているんだってことに気付いた。
だから高校生はそれぞれ全員最強なのだ。
君たちは本当は最強じゃないってことを教えてあげたいが、もしかしたら本当に最強かもしれないという虞が僕を怖気づかせる。
いやいや、最強なのだよ、やはり。
それにしても、伊丹市にはこんな講座があって素晴らしいなぁ。
僕は高校3年になって大阪芸大の文芸学科に行こうと決めたとき、文章を添削してくれる講座を探して、やっとこさ見つけたのがカルチャーセンターの「文章教室」という爺さん婆さんが集まるような教室だった。
そこで「我が家の歯ブラシ」なんていうタイトルでエッセイを書かされたことがある。
何回か通ったのか、すぐ辞めたのかも覚えていない。
当時は僕も最強だったので、無事に志望校に受かったわけだけれど。
あ、地震。
July 23, 2011
ハイターとワイドハイターについて。加えてキッチンハイターのことも。
僕は家にいるときの8割は洗濯機を回している。
これは10日のうちに8日という意味ではなくて、5時間家にいたら4時間は洗濯機を回しているということだ。ウソだ。前者だ。
この前の「紛れて...」の稽古の雑談で、僕がいかに洗濯に力を注いでいるか正一さんや永津さんを前にして語った。
洗い方はもちろん、その干し方から渇いた衣料の保管まで。
感心されるほどであった。それは、僕の血液型がO型であることも手伝ってだ。
さて。
ハイターとワイドハイターという商品が花王さんから出ているのだけど、僕は両者とも愛用している。
梅雨の時期なんか、タオルの部屋干しの臭いが取れないときに左のハイターを洗濯時に一緒に入れる。
一日履いた靴下なんかは薄めたハイターに30分ほど浸けてから洗濯機に放り込んだりする。
基本的にハイターは白物衣料専用なのだけど、靴下やタオルなんかの消耗品は色が抜けてもいいのでとにかくガンガン攻めの姿勢で使用する。
一方ワイドハイターは柄物にも強いので、普段の洗濯のときにいつも入れている。
ここまで一旦頭に入れておいてください。
少し横道に反れると、キッチンハイターという商品もある。
こいつには痛い目に遭っていて、一人暮らしを始めて間もないころ、まな板を除菌しようと思って使用したところ、着ていたお気に入りのTシャツに原液が一滴飛んできて、漂白剤特有の色抜け(ピンク色っぽくなる)に凹んだことがある。
そういうこともあって、キッチンハイターには二度と近付かないようにしている僕なのだ。
で、話は戻って。
僕はお気に入りのネイビーのチノパンを持っていて、いつの間にか油染みみたいな汚れが二箇所できていた。
通常の洗濯では落ちず、クリーニングに出したけど、やはり落ちず、困っていた。
で、こういった染み抜き専門の仕事をしているある後輩に軽く相談したところ、
「手拭いなんかをあてがって、ハイターの原液をその汚れに直接塗ってみてください。一日放置して普通に洗ったら取れますよ」
という。
「ハイター? ワイドハイターじゃなくて?」
「ハイターです」
「紺色やで?」
「大丈夫です」
そこで、僕は前述のキッチンハイター事件について語り、本当に大丈夫なのかと訪ねた。
「そりゃキッチンハイターはダメですよ。ただのハイターです。仕事でも一日ハイターにつけて翌朝まで放置します」
と、後輩は言う。
そうなのか。ハイターは万能なのか。と信じ、紛れて稽古の雑談でも「油染みにはハイター」という話を挿入したりした。
で、つい一昨日、僕はネイビーのパンツの油染みを取ろうとハイター処置を施した。
すると、みるみる紺色のズボンがピンク色になった。
わああああああああああ!
ハイター事件勃発。
どういうことやねん。
僕は何か重要な行程を聞き逃したのだろうか。
本当はワイドハイターを使わなきゃいけないんじゃなかったのか?
いずれにせよ、皆様。
ハイターは原液で使ってはダメだと思います。
まだ後輩にこの件は伝えていない。
伝えるのは、僕の心の洗濯が終わってからにしようと思う。
July 18, 2011
NMS_08「紛れて誰を言え」が終わった。
ご来場くださいました皆様、お暑い中、本当にありがとうございました。
現実世界の中に作る妙ちくりんな設定。
緻密な会話の応酬から、破綻気味に進む議論。
巧みなセリフ。行き過ぎた水掛論。正義の裏返り。
なんか、この辺り整理して自分の持ち味にしていけるんじゃないかと思った。
正一さん、永津さん、お疲れ様でした。
次にまたこの作品をやれるとき、もう一段階成長させましょう。
今日は一日オフ。
オフだけど、夜までに提出しなくてはいけないプロットがある。
久々の雨は、台風なんだな。